「興城満族刺繍」（満繍と略称する）は葫芦島市興城市に生産され、東北民俗芸術の傑作、遼寧省無形文化遺産である。代表的継承者の董寧（女）は、遼寧省工芸技術巨匠であり、遼寧省三八紅旗手である。 

　　　満繍は漢代に発祥し、鮮明な北方刺繍の特徴があり、シンプルで明るく、大胆で鮮やかな色が使用されている。満繍は満族女性が代々受け継いでいる独自な伝統技術で、満族の独特な刺繍スタイルを形成している。満族刺繍は四代名繍と同じく、筆の代わりに針、色に代わりに線を使うが、そのシンプルで豪快な芸術的特徴は独特である。2005年から、董寧は「寧馨繍坊」を創立し、満族刺繍芸術の発掘と整理に従事し、中国古典四代名繍の長所を参考し、新時期の満族刺繍技術を研究し、満繍芸術技法を革新した。2013年に、興城市鼎誠満族刺繍有限会社を設立し、主に満繍工芸品、家庭装飾品、服装などの製作、経営に従事している。満繍作品は、実用類、観賞類、マナー類、宗教用品類とコレクション類などの5大種類に分けられる。品種やパターンが豊富で、さまざな人、様々な階層や品位の消費需要を満足することができる。会社には目下、50名以上の創作者がいて、年間刺繍作品は約400枚以上である。今まで、380枚以上の作品は国家統一戦線工作部、葫芦島市档案局と社会各界に収蔵され、180枚以上の作品は日本、カナダ、ロシア、ドイツなどの外国人に収蔵されている。